新刊『派出看護婦会の歴史』を8月末に刊行します。本書は看護史研究会の皆さんによる共同執筆の一冊。
派出看護婦会は,現代の訪問看護ステーションの前身ともいえる看護師の就職先の一形態で,明治・大正・昭和前期という医療保険制度のまだ整備されない時代に多数存在しました。派出看護婦会は看護師による私的経営であり,派出料金を会則で定め,患者との個人契約で患者の自宅や病院で看護を行いました。この看護のケアのレベルは高く,今日でも参考になる点が多いものです。
本書は看護の歴史だけでなく女性の自立,女子職業史の領域でも貴重な資料をまとめたものです。